放射能
3.11福島原発事故直後は「東京の浄水場でも暫定規制値を超える放射性ヨウ素が検出された」なんて報道もありました。その直後、市販の飲料水が飛ぶように売れ品切れが続出。人々が安全な水を求めて行列を作るという1970年代のオイルショックを彷彿とさせるような事まで起きました。
この放射性ヨウ素やセシウムといった放射性物質が水に溶け込み、人間の体内に入った場合どの程度の影響があるのでしょうか。少量であれば直ちに影響が出ることはない、問題ないと言われています。しかし、そうは言っても放射能の影響は長期間に渡るものですし、今一つはっきりしない情報も多く不安になるのも無理はありません。実際、特に赤ちゃんや育ち盛りの子供にどのような影響が出るのか明確にわからない点も多いようです。
必要以上に心配しても仕方ありませんが、様々な可能性を知った上で選択肢を増やしておいて損は無い筈です。ここでは放射性物質という点からウォーターサーバーの水の安全性について考えてみましょう。
RO水の場合
RO水に関してはRO膜というろ過システムによって放射性物質の殆どを取り除けると言われています。独立行政法人放射線医学総合研究所の「水道水中のヨウ素-131の除去について」ではRO膜によるろ過が有効であるとの実験結果を発表、アクアクララでは「放射性物質に対するアクアクララの見解」の中で「RO膜の細孔(穴の大きさ)と放射性物質(ウラン、セシウム、ヨウ素、プルトニウムなどの核種で放射線を発生させる物質)の大きさから判断し、理論上は放射性物質の除去が出来ていると考えております。」という見解を発表しています。
これらの情報から、RO膜というろ過システムが正常に機能していれば、仮に処理前の水に放射性物質が含まれていたとしても除去できると考えて良さそうです。
3.11福島原発事故直後は放射性物質に対する見解や放射能測定結果報告書といった情報をWebサイトで公開するウォーターサーバー事業者も増えていますので心配な方は確認してみましょう。
天然水の場合
天然水の水質は採水地によって異なります。採水地によっては大丈夫かな?と心配になっていしまう方も居るかもしれませんが、現在のところ主要なウォーターサーバー等の天然水から基準値を上回る放射性物質が検出されたという話は出ていません。
影響が大きいとされる放射性セシウムは土壌表層にとどまるといった報告(日本土壌肥料学会)もあり、地下数十・数百メートルの水源から採水している天然水等は影響を受けにくいといった話もあります。しかし、結局のところ、その天然水が安全かどうかはウォーターサーバー事業者がきちんと水質の検査を行い正確に公表されているかどうかに尽きるのではないでしょうか。
天然水の場合は放射性物質検査結果をWebサイトで公開しているウォーターサーバー事業者が殆どです。定期的にデータ公開を行っているか、またその内容は信用に足るものかどうか、といった点から検討してみると良いでしょう。公開されているデータを見ても心配な方はは北海道や西日本を採水地とする天然水を検討してみたり、前述のRO膜によってろ過されたRO水を検討するのも良いかもしれません。
放射能(放射性物質)に関するメモ
- 3.11福島原発事故後、安全な水を確保する手段としてウォーターサーバーが注目されはじめた。
- RO水の場合は理論上、生成過程(ろ過処理)で放射性物質の殆どを除去できるとしている。
- 天然水の安全性はウォーターサーバー事業者が公開している情報が頼り。心配であれば納得いくまで確認すること。
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